天才になれなかった全ての人へ
この一文から始まる漫画、それが『左ききのエレン』。
普段から割と漫画を読むのは好きなのですが、なんでこんな面白い漫画があるのを早く知らなかったのか、、、。
そう思わせてくれる漫画に出会いました。
「左ききのエレン」は、普通にストーリーとしても面白いのはもちろん、読みながら人生について色々考えさせられような、深みのある作品です。
Contents
『左ききのエレン』の内容
朝倉光一は、大手広告代理店に勤める駆け出しのデザイナー。いつか有名になることを夢みてがむしゃらに働く毎日だった……。もがき苦しむ日常の中で、高校時代に出会った天才・エレンのことを思い出していた。
2015年、メディアプラットフォームnoteで公開されてすぐに話題を呼び、ウェブメディアcakes連載時も不動の人気を誇る「左ききのエレン」、待望の電子コミック化!
小さい頃から絵を描くのが好きで、大手広告代理店のデザイナーになった主人公。
しかし、そんな彼は、「天才になりたくてもなれなかった」人。
対して、タイトルにもあるエレンという人物は、「”普通”になりたかった天才」。
二人は高校の同級生だが、天才になれない苦悩と、天才であることによる苦悩が複雑に絡み合いながら描かれています。
実際に働いていたり好きなことをしていると必ずぶち当たるような壁と、その乗り越える姿が丁寧に表現されている作品。
才能がなくても頑張る姿はとても共感できる…!
広告代理店の営業とクリエイティブ系の関係性が分かる
まだ働いていない大学生からしたら、
『会社ってどんなところなんだろう…?』
『将来はあの人みたいになりたい!』
『社畜にはなりたくないよ、、、』
などなど、思う人もいるかと思います。
だけど、それは社会の事情を知らなかったり、まだ働いたことのないから漠然と思ってること。
私も「実際はどうなの…?」って思ってた
インターンとかあるけど、実際のところはわからなかったりしますもんね。
『左ききのエレン』では、そんなデザイナーを目指す主人公が実際にデザイナーとして働き始める話。
働くって、こういうことなのか、、、ということを否応なく突きつけられる漫画です。
学生は、就職前にこういう本を読んでおくのは大切だと思う!
どんなに頑張っても努力が認められるわけではない
周りを見るとすごい人ばかり。
自分は結構実力がある方なんて思っても、同じ分野の人が集まると、ちっぽけになってしまう。
こういうのは、何度か経験したことがある方もいるんじゃないでしょうか。
高校受験や大学受験で入った学校とか、、。
主人公の光一も、高校時代は自分のことを絵が上手いと思っていて、憧れの大学に入学し、大手広告代理店に就職し、かっこいいデザイナーを夢見るが、現実には自分よりもすごい人ばかり。
特に、自分の好きな分野だからこそ、自分の実力が認められないと、辛かったり。
その中で光一が、もがきながら少しずつ前へ進んで行く様子が書かれています。
すごい共感できる部分がたくさんあるはず!!!
本気を出せ!!!!
子どもの頃に夢描いた大人になれたと
胸を張れる人がどれだけいるだろうか。大人は無責任に「夢を見ろ」と言うけれど
いつしかその言葉は「現実を見ろ」にすり替わる。
でも一度も戦わずに消えた想いは何処へ行く
あの日のあなたに何て言い訳ができる
あなたが大人になる前にやらなくちゃいけないことがある。
本気出せ
本気出して本気出して本気出して
それから諦めろ
人が、人生を振り返った時に後悔するのはどんなときでしょう、、、?
「あの時、もっとこうしておけば、、」
「もっとアレもこれもしたかったな…。」
大概が、やったことよりもやらなかったことを後悔します。
そして、そのやらなかったことは大概が、本気を出さなかったこと。
結果がどうであれ、本気でやったことは自分の人生を豊かにしてくれます。
本気でやる過程で悔しかったり、辛かったり、楽しかったり、ワクワクしたり、いろいろな感情の変化が濃密に詰まってることが、人生を振り返った時に「最高だった」って思えるんじゃないか、そういうことを思わせられます。
『左ききのエレン』はこんな人にオススメ
- デザイナー志望の学生
- 営業志望の大学生
- 早く働きたい!って思う人
- 自分の夢がある人
- なんとなく会社に行ってる社会人
- やりたいことがわからな人
まだ働いたことのない大学生が読むと、会社のリアルとかが分かって面白いです。
それから、今会社員をやってる人で「会社嫌だな〜〜」って思ってる人もいるかもしれませんが、誰でも就職決まった時は「これから頑張るぞ…!」ってやる気に満ち溢れていたはず。
「左ききのエレン」を読むと、そんな最初の気持ちが思い出せます。
また、色々な会社員の方が登場するので、自分と重なり合うような登場人物もきっといると思います。
『左ききのエレン』はがむしゃらにやる大切さに気づかせてくれる漫画
大人になるにつれ、「がむしゃらにやる」ことって、中々難しくなってきますよね。
がむしゃらにやるのは恥ずかしいことだとかバカにされたり、
途中で結果が出なくて諦めてしまったり、
ステータスや見栄やプライドが邪魔をしてしまったり。
でも、結果が出なくても、バカにされても、がむしゃらにやることは自分自身に嘘をつかないことにつながります。
いつになっても、がむしゃらに自分の好きなことや仕事に取り組みたい。
そう思わせられる一冊でした。
興味ある人はぜひ読んで観てください!!
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