先日デザイナーとして40年以上活躍されている方のお話を聞く機会があり、その時に、美大生にオススメの本を教えてもらいました。
「新人の会社員のデザイナーが悩んで聞いてきたときは、必ずこの本を読むように薦める」と言われるように、どの本もデザイナーが実務をする中でめちゃくちゃ役立つものばかりだったのでこの記事でご紹介します!
(デザインのスキルだけじゃなく、アイデア展開や考え方、マーケティングよりのものなど色々紹介していただきました)
Contents
美大生・デザイナーにオススメの本
1、センスは知識から始まる/水野学
「くまモン」のアートディレクションなどで有名な水野学さんの「センスは知識から始まる」。
「センスがあるからいいよねー」
「デザインセンス無くてわからない」
などとセンスを”生まれつきのもの”などと見られることが多いですが、「センス=知識」。
言い換えれば、知識をつけることでセンスが磨かれるということをわかりやすく説明している本です。
実際に「センスをつける方法」は、自分でもできそう!と思わせられるものが多く、すぐに実践したくなります◎
▼詳しい記事はこちらでも紹介しています
水野学さんの『センスは知識から始まる』を読んだ感想。誰でもセンスは身につけられる!
2、問題解決ラボ/佐藤オオキ
Nendoの設立者である佐藤オオキさんの著書。「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれたり、多数のメディアでも取り上げられていたりしている方です。
佐藤オオキさんのデザインは色々なメディアで取り上げられていますが、そのデザインまでにたどりつく「発想法」のノウハウが詰まった一冊です。
デザインを考えたりしていると、アイデアに詰まってしまったり、どう考えて進めていけばいいかがわからなくなることはあると思います。
そんな時に、新しいアイデアや発想をする思考法が紹介されています。
これは本当にクリエイター必読の一冊だと思います!
3、ウラからのぞけばオモテが見える/佐藤オオキ
こちらも佐藤オオキさんの著書の一冊。
こちらは、さまざまなプロジェクトを抱える佐藤オオキさんの思考法10と行動術3を一冊にまとめたもの。
色々なデザインの写真とともに思考法などが紹介されていて、「こういう考え方や視点があったんだ!」とめちゃくちゃ驚かされるし勉強になります。
プロとして仕事をする上で大切なことが色々詰まった一冊で、ビジネスマンにもおすすめです◎
4、世界一シンプルな戦略の本/長沢朋哉
「戦略」というと、「それってデザイナーに必要?」と思われるかもしれませんが、デザイナーにもただデザインするだけじゃなくて、ビジネスとして考えられる力は必要です。
この本では、そのビジネスで必須の戦略思考と論理思考をサクッと学べる本です。
戦略とは、戦略の立て方、「論理的である」ためのコツ、使えるフレームワークなどが載っていて、基本的な戦略的思考が身につけられます◎
5、世界一やさしい「思考法」の本/長沢朋哉
上で紹介した、「世界一シンプルな「戦略」の本」を読んでからこちらをセットで読むのがおすすめ◎
この本は、ビジネスで必須の「戦略思考」「論理思考」「分析思考」「クリティカル・シンキング」などを、物語形式で説明した本。読み進めながら自然に「考えるコツ」がついてくるものです。
物語が実際のビジネスの場を想起させやすく、どのように実践したり思考するかがとても分かりやすいです。
ちなみにこちら、今ならAmazonのPrime Readingで無料で読めます!
6、段取りの教科書/水野学
こちらも、最初に紹介した水野学さんの著書。
デザインや仕事をするのも、美大の課題をするのでも、「段取り」ってめちゃくちゃ大切です。でも、その段取りを学校とかで教えられることって中々ありません。
「多くのプロジェクトを「同時に」「早く」動かすにはどうすればいいのか?」
という疑問に対して、クリエイティブディレクターとして様々な仕事を早く動かす水野さんの仕事術が学べます。
7、「プレゼンテーション」基礎講座/長沢朋哉
デザイナーにとって、プレゼンスキルって必須ですよね。美大でもプレゼンによって作品の印象が大きく変わったりします。
そのプレゼンテーションのスキルを磨くのにおすすめの一冊。
電通ヤング・アンド・ルビカムに在籍する長沢朋哉さんがプレゼンで使う、スライドの資料と話し原稿が見開きに載っています。
「伝える」ってめちゃくちゃ難しいのですが、こういうので少しでも伝わるプレゼンをしたい….!って人はぜひ読んでみてください!
(あくまで、新卒向けに書かれたプレゼンの基礎の講座なので、プレゼンに慣れている人からしたら知ってることが多いかもしれませんが、まだ大勢の前でのプレゼンに慣れていない美大生や新卒の方はすごく重宝する一冊だと思います!)
8、広告コピーってこう書くんだ!読本/谷山雅計
今回本を紹介してくださったデザイナーさんもおっしゃっていたのですが、「言葉」の影響力って相当すごい。
普段当たり前に目にする「広告コピー」だけれど、その裏に色々な考え方や戦略などが詰まっています。
広告コピーを書くに当たり基本的な大事なことや本質がまとめられています。この体系は、広告コピーだけじゃなくて、デザインをしたり何か作品を作る時にも応用が効くものでとても役立ちます…!
広告コピーについては、これが一番オススメの一冊だそうです!
9、新しい分かり方/佐藤雅彦
ピタゴラスイッチや0655を作ったりした東京芸大の教授でもある佐藤雅彦さんの一冊。写真付きの作品とエッセイをまとめたものです。教育と表現の分野で「伝える」ことを追求してきた彼の「分かる」ことの楽しみ・喜びを体感できる一冊です。
普段の生活では認識していないようなことにハッと気づかされます。本のタイトルにもあるように新しい「分かり方」に気づかされます。
デザインやアイデアを考える時に頭や考え方が固くなってきたな〜と思ったら読み返したくなる本です。思考を柔軟にしたい人は手元に一冊持っておくと良さそう。
10、考えの整頓/佐藤雅彦
こちらも、佐藤雅彦さんの著書の1つ。
少し難しそうなタイトルかもだけど、エッセイ集みたいな感じで一話一話が短く、サクッと読めます。
普段見過ごしがちなことに疑問を投げかけ、新しい考え方に気づかせてくれます。物事の本質に気づかせてくれる面白くて鋭いエッセイ集。
11、ヘンテコノミクス/佐藤雅彦、菅俊一、高橋秀明
こちらは、人の行動する理由を、漫画で分かりやすく紹介したもの。
デザイナーだったら、ただデザインをするだけじゃなくて、その先のどうすれば買ってくれるか・売れるか、人をどう行動させたいかを考えなきゃいけない時が多いです。
そういう時に、この行動経済学を知っておくと、デザインもよりしやすくなります◎
この本は、漫画なのに行動経済学の本質がわかりやすく紹介されているのでおすすめ!楽しみながら学べます◎
12、ジョナサン・アイブ
スティーブ・ジョブズが絶対的な信頼を寄せたカリスマデザイナー、ジョナサン・アイブ。アップルのデザインを引っ張っていったデザイナーです。
アップルのデザインは、彼の手によって生み出されてきましたが、実際にどのようにしてデザインされたかなどを知ってる人はそう多くはないはず。
この本では、彼の一生からアップル製品の誕生、デザインを考えてきた思考や考え方の部分がまとめてあります。
とても面白いし、感化される一冊なのでぜひ読んでみてください。
アップル製品好きにも、ぜひ読んで欲しい一冊。アップル製品の魅力にますますハマること間違いなしです!
美大生・デザイナーにオススメの本をまとめました!
今回おすすめしていただいた本は、美大生向けに、ということでしたが「デザインのやり方」みたいなのはほとんどありませんでした。それよりも、発想の部分やビジネスの場で役立つスキル、考える本質・思考法などのおすすめ本が多かったです。
おすすめされた本からもわかるように、これからのデザイナーは、デザインスキル以外もしっかり鍛えなきゃな…!とめちゃくちゃ痛感しました。
美大生をしてると、普段マーケティングやビジネスのことを考えることも少ないので、特に!!!
美大生や新卒デザイナーの方の少しでも参考になれば嬉しいです!
▼他にもおすすめの本を色々紹介しているので、よかったら覗いて見てください!
オススメの本カテゴリー一覧はこちら